シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2015/12/12

足回りの異音の考察


セパレーターを購入したので、今までダブルハンマーで行っていたボールジョイントの取り外しが容易になりました。
GSのボールジョイントはナックルの上下、左右両輪で共通。
手間を惜しまなければ一つずつ上下や左右で入れ替えてテスト走行して異音の原因を突き止められるはず。

やってみましたよ。
まずは上下、それから左右と順に入れ替えてみる。
結果として何も変わらず。疑いをかけてスイマセン。
無罪放免です。

やっぱり再検討の結果タイロッドエンドじゃないかと思い直しました。
コキッという異音は車高ベタから浮上する時と左側を大きな段差に乗り上げる時のみ。
残る可能性から理論的に考えると、タイロッドはステアラックインナージョイントをピボットに円を描きながら上下することになり、車高に応じて左右方向の長さが変わる。
つまり車高に応じてトーインとトーアウトを繰り返しているのでその時にタイロッドが引っ張られた、あるいは押された時の異音なのではないか。
ステアを切った時には鳴らないので疑問も残りますが。

最後はサスシリンダーが残ってしまいますね。
車高ベタ時は、タイヤ、ハブ、アッパーボールジョイント、アッパーアームベアリング、バンプラバーの順に荷重が掛かっているのが、車高が上がる際にはバンプラバーからサスシリンダーに荷重が移るのでこの時の音かも。

2015/12/05

足回りのバラし


ドライブシャフトを抜くにはこれぐらいバラせば容易。
アッパーアーム取り付け部がドライブシャフトのインナー側のカップに干渉するので油圧を抜いて、スタビリンクとナックルのアッパー側のボールジョイントは外してしまった方が結果的に楽です。

◆交換したもの
 ロアアームブッシュ
 ステアラックインナージョイント

◆オーバーホールしたもの
 ドライブシャフト インナー、アウタージョイント

◆テスト、チェック済のもの
 スタビリンクロッド
 ボールジョイント(アッパー)
 タイロッドエンド
 サスシリンダーボール

◆残りのガタの原因はどれだ。
 ボールジョイント(ロアー)
 アッパーアームベアリング
 サスシリンダー

比較的強めに上下報告に揺すられるときに鳴り、左右には無し。
ロアアームのボールジョイントに手持ちのプーラーが合わないので、新たに購入するか思案中です。