シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2014/12/30

年末の掃除 Cleaning of the key


年末の掃除。
ボディはサビらせたくないので滅多に洗わないが、室内は比較的普段から清潔が保たれています。
特別やることが見つからないので、ドアの鍵のサビを落としてクリーニング。
電動ドリルにワイヤーブラシを取り付けて磨いたので楽でした。

ということで2014年も大きなトラブルなく無事に過ごすことが出来ました。
ご覧になって頂いている皆様も良いお年をお迎えください。

2014/12/23

フルロード Full load


画像はスペアパーツ以外ほぼ空荷の状態ですが、先日フルロードでブレーキが限界だったことを報告しました。

成人男性5人に荷物でおおよそ450㎏ぐらい積んでいたかも。
わずか4m強の小型車に5人に加え、トランクにゴルフバック1個と5人分の荷物を積んでしまったことには、クルマに興味がない友人達も流石に驚きの表情。
そして、その状態でも水平レベルは保たれ、コーナーでもアゴを出さない。スピードが出ないのでアゴが出るわけないのだけど。

そのぐらい載せるとハンドリングに関しては、ただでさえ重いステアリングがさらに重く、切るのが億劫になるぐらいです。そんな状態でもさすがにサスペンションは秀逸。ねっとりとトレースするのは相変わらずで、本来の目的なのかもしれません。
つまり、ハンドリング含めた全体の運動性能は大きく落ちるのですが、バランス自体は全く変わらず、さらに乗り心地は全くといっていいほど変わらないというハイドロニューマティックの真骨頂を見たような気がします。

2014/12/20

フランス土産 Parking violation


帰国後二か月してフランスより土産が届いた。
情けないことに駐車違反の罰金振込用紙。

そういえばリヨンでワイパーに注意書きが挟んであったし、レンタカー会社に免許の照会があった。
ウェブからクレジットカードで支払って終了と極めて事務的。
こちらが届いた時点で経過しているので延滞込みで35EUR。
日本国内の違反には加算にならないようで安心しました。

2014/12/14

フェード現象 Brake fade part3


GSも時代背景からすれば小型車として画期的な4輪ディスクブレーキが奢られているが、その後も伝統的にローターの径は小さいものが選ばれ、GSのフロントローター径も馬力、車重共に下回る2cvの1インチアップに留まっている。
私の知るところではXMの時代までの後輪用は特にプアで、常に前輪で制動しているイメージが付きまといます。
圧倒的にフロントヘビーなのがシトロエンなので当たり前なのかもしれませんが、フロントブレーキの消耗の激しさは誰しも指摘するところ。

ましてGS(除ビロトール)はフロント側がインボードブレーキのため放熱の条件としても厳しい環境にあるのは間違いないでしょう。アウトボードにするとキャリパーが上下に加え左右に首を振るので、ブレーキラインからのLHM漏れ対策という意味ではメリットとなったと思いますが。

まあ、GSをフルロードで峠に駆り出すなんてことは特殊な場面ですが勉強になりました。
パッドの状態の確認と念のためブレーキラインのエア抜きは近いうちにやらなければ。

2014/12/13

フェード現象 Brake fade part2


画像はブレーキバルブとフロントディスクブレーキ。
嫌な臭いがしてきた頃には市街地の外れまで辿り着き事なきを得たが、もう1km下りが続いたら途中で休む事になったかもしれない。

その時点で感覚的な制動力は正常時の約50%。
単純に位置エネルギーだけに依存した勾配5%程度の下りでも容易には停まれません。
駅で同乗者4人を降ろした後の車体の軽さには大きな安堵を感じました。
そのあとも100㎞走行し問題なく帰宅。

サーボを介しても、ドライバーがペダルを踏んで発生させる油圧で制動する通常のブレーキでは、その踏力の変化でなんらかのフェードの兆候を知ることができるはず。
ハイドロニューマティックでは既に蓄圧された油圧をバルブで解放しているだけなので、その変化を感じ難い。唯一知るのは制動距離の延長のみです。
気づいたときには停まれずにヒヤリとする場面に遭遇する可能性があることは覚えておく必要があるかもしれません。
また近年のハイドロシトロエンはブレーキを別系統にした事の理解にも。

2014/12/08

フェード現象 Brake fade part1


週末、人生で初のフェード現象を体験した。
旧知の友人達との集まりがあり、意図せず成人男性5人乗車と人数分の1泊2日分の荷物+ゴルフバッグ1つで峠越えをすることに。
楽しい仲間なのですが、ほとんどクルマには興味が無い連中で、旧車だろうがあくまで移動手段。労わってくれる気配はありません。

GSを酷使することには前向きな気分にはなれなかったが、クルマの台数が限られているので先行のクルマに登坂ではスピードが出ないことを伝え標高差700mぐらいを登り切ります。
せいぜい40-60km/hしか出ませんがエンジンは終始調子良く回ってくれました。

問題は下り。ラスト6kmで標高差600mを転がるように下るというルート。
当然意識してポンピングブレーキやエンジンブレーキを多用するのですが、前触れ無くブレーキが焼ける臭いが漂い始めブレーキが効かなくなってきてしまいました。

2014/12/07

ワイパーアームの増し締め Tightening of the wiper arm nut


ワイパーが片方動かなくなったのは単純に取り付けナットの緩みでした。
アームをウインドウに押し付けるばねのテンションが、常にナットを緩める方向に掛かっています。
そうならないように取り付け部がテーパー状になり、さらにアームの位置決めのためスプラインが切ってあるのですが溝はほとんどなりなりつつある。

携行していた12mmのレンチで締めて修理は終了なのですが、ワイパースイッチオフ時って自動的に元の位置にアームが戻るはずだったのでは....?
なぜかマニュアルで定位置に合わせてワイパーをオフにしないといけなくなりました。