GSが日本で発売された1972年頃の価格。
143万円のタグが付けられており、VWビートルの倍に近い値段。3シリーズ前身のBMW2002は198万円となっています。
この頃、大卒初任給が52700円、現在の価値換算で157000円相当だそうです。今の感覚に直すとGSは425万円ぐらい、マルニが585万円という感じでしょうか。
一方その頃の国産車の価格はカローラが50万円ですので、今と同じ感覚のおよそ150万円程度。クラウン2600やフェアレディZの2.4L、コスモスポーツなどハイオーナークラスがGSと価格上のライバルとなります。
サラリーマンにもギリギリ手が届くかもしれない絶妙な設定ですが、当時の日本のオーナーの多くは自営であったり、医師だったようです。国産では、当時羨望の、いわゆる3ナンバークラスが手に入ることから非力という声が大きかったのはある意味納得できるところ。実際には富裕層のセカンドカーとしての利用も多かったようですが。
もっとも当時のフランス本国での価格は邦価換算で80万円ぐらいだったそう。物価差を考慮しても輸入に係るマージンが大半と思いますがVWの内外価格差からすると割高な感じも否めません。故障の多さ故に西武自動車の修理が追いつかない状態だったようでいたずらに多売する必要もなかったということでしょう。
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