シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2015/05/05

1本スポークステアリング Steering wheel


DS時代から続く特徴的な1本スポークステアリング。
屋内保存の期間が長かったのか、幸いなことにまだゴーヤのようにウレタンがボロボロということにはなっていません。

衝突の際の衝撃吸収のため1本スポークにして8時の位置にオフセットしているとのこと。
どれだけ直進保持のまま事故に遭遇する機会があるのか、少なくても左側通行の日本では4時にオフセットしていた方がよいのではと若干の疑問も残ります。
穿った見方をすると製造時にステアリングのセンターを合わせなくてよい生産効率上のメリットがあったのかもしれません。
DSが発表された50年代ならともかく、客観的にみて既に60年代初期のW111で今日につながる衝撃吸収ステアリングコラムやソフトパッドを製品化していたメルセデスベンツを前にすると(車格の差と言えばそれまですが)大きな差があったことは否めない部分と思います。

私なりの利点として、ルーズに運転する時は片手でスポーク部分を握るのが楽でクセになりつつあります。私の前のオーナーもそう運転していた形跡がウレタン表面の艶の具合で分かります。(笑)
まさかそんな理由で採用された訳ではないと思いたいですが。

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