シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2018/05/26

リアサスペンションスフィアの交換



リアサスペンションスフィアの交換はフロントの20倍難しい。
Xmでのトラウマが再現され、結局シリンダーのオーバーホールまで行うことに。

まず油圧を完全に抜く事と作業のためのジャッキアップという相反する事実をこなす必要があるが、自宅にはリフトが無いのでジャッキ2台で車体とサスペンションアームを上げていきます。まあこのあたりはシトロエン乗りにとってはそんなに難しい事ではないと思いますが。

後はスフィアを回すだけで、軽く締まっていればチェーンレンチとパイプレンチで回るはずですが、全く緩む気配がない。仕方がないので高圧配管を外してシリンダー毎外すとなんと20年以上前に交換されたスフィアである事がわかる。(スリーブナットがなめられた形跡があるので無交換ではないよう。しっかりフレアナットレンチを使って欲しいものだ)シリンダーとスフィア自体で突っ張って車重を支えているので長年の間に固く締まってしまったと想像。
車歴によると一時抹消された期間が長いとはいえよくぞ今までクッション性を保っていたものだ。

圧抜きのためスフィアに穴をあけシリンダーを火炙りしても回らず、穴にバールを突っ込んで手掛かりにしても緩まず、結局自宅にはこれらを固定できるサイズのバイスがないので諦めて近所の旧車に強い整備工場に持ち込んで緩めてもらった。
スフィアの方を固定して450mm長のパイプレンチにフルパワーでようやく回るといった感じなのでかなりのトルクで締まっていたと思われます。
バイスさえあれば実際1分もかからない作業で気前よく無料でいいよと仰っていただいたのですが、申し訳ないのでドリンクの差し入れを持って御礼にいってきました。

結局シリンダーのオーバーホールなどで夕方まで掛かってしまった。リターンホースに残っていたLHMが脱着の際にこぼれたが清掃する気力もなく、とりあえず日が暮れるまでに組み上げ完了。もちろんLHMのシールは新品に交換しております。

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