シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2014/03/29

ウインドウレギュレーター Window regulator

右リアウインドウの上げ下げに違和感があり修理をしました。
これはガラスがレギュレーターのプレートに"接着"されているのみという造りから散見される窓落ちの状態。
案の定2箇所の接着ポイントのうちの一つが外れていたので再接着しました。
このトラブル自体は多く報告されており、修理自体も難しいものではないのですが、その構造に着目してみます。

カーテンレール状のところに2箇所、ローラーを介してプレートをガラスに貼り付ける構造。
窓落ちの多くは雨水が入る事でこのレールが錆び、ローラーが油切れを起こしてしまうことに起因していると思われます。
ガラスの位置決めはドアのサッシでありガラスランであり、本来はレール上で自由に動かなければなりません。
サビでローラーが自由に動かなくなると、経年で接着力の弱まったプレートはガラスから外れてしまうという具合。

ねじ等で強固に固定しないのはガラスの温度差による膨張を逃がしたり、ガラスの強度確保のため一部分に力が加わることを避けたとそれなりの理由を推測しますが、サビの対策も念入りにして欲しかったところです。
窓落ちの予防としてはレールのグリスアップに尽きる訳ですが内張りを剥がす手間は修理と同じですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿