シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2014/03/15

二次空気噴射装置 A.I.R


悪名高いA.I.R 二次空気噴射装置。(現在動作していません。)
エキマニ以降にフレッシュエアを送り込むポンプですが、エンジンからベルトで駆動されるため馬力ロスの他にアフターファイヤーの原因となっていました。
アフターファイヤーはそのものは混合気や点火に問題がありますが、キャブやポイント点火が主流の時代では完全燃焼が難しく、そこに空気(酸素)を送り込むことで増長したのでしょう。

排ガス中のCO+HCにO2を送り込み酸化触媒で反応させCO2とH2Oとして取り出すという原理。

もっとも私はこの効果は限定的だと思っていて、一番の目的は排ガスの希釈にあるような気がしてなりません。
排ガス規制を”数値上”クリアするためにEGRで排気量を落とし、A.I.Rで排ガスを薄めるという対処療法が真相です。

根本的な排ガス対策としては三元触媒(これは送り込むべきO2をNOxから取り出すことでCO、HC、NOxを同時に浄化)の登場を待たなければなりません。
これはGSAの時代にようやく取り付けられました。
また触媒の反応条件を良好とするために燃焼管理が重要となり、各種センサーを元にコントロールするフューエルインジェクション、電子点火の総合システムが後の主流となりました。

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