シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2014/03/01

バキューム進角 Vacuum spark advancer


画像はディストリビューターとバキューム進角作動図

私が理解出来ていないものにバキューム進角装置があります。
作動図からすると"マニホールド"バキュームをデスビに繋いでいるので、この方式だとアイドリング時などスロットルを閉じる程に進角するはず。
特に下り坂エンブレ走行時が最大進角になるでしょうか。
本来は油温45度以下の時のみ作動する設定なのでレスポンス改善よりは低温時のアイドルアップが主目的と考えてよさそうです。

理解出来ない点として、私のGSはソレノイドを介さず直接デスビに繋いでいるのですが、アイドル時にバキューム進角が働いている気配が無いのです。
Ducellierのバキュームカプセルは小穴を塞いでテストしますが、繋いだホースを口で吸ってタイミングライトを当てると正しく進角しておりデスビに問題はないようです。
もしかするとマニホールドバキュームのラインが詰まっているか塞がれてしまっている可能性もあります。

正しく作動していると高速時にスロットルを閉じてもギクシャクせず体感的なレスポンス改善にも役立つと思われます。
油温45度以上では本来カットされるべきシステムなので作動していなくてもさほど問題はないのですが。
NOx対策としてはできるだけ進角を抑えたいのでしょう。

さてバキューム進角が働いてないとするならば、まだまだ遠心進角にはイニシャルBTDC10度より進角方向に余裕があるということになります。
バキュームラインのチェック含めて今後もいろいろテストを行ってみたい点です。
繰り返しになりますが排ガス対策としては遅角させた方が良いそうです。

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