シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2014/12/30

年末の掃除 Cleaning of the key


年末の掃除。
ボディはサビらせたくないので滅多に洗わないが、室内は比較的普段から清潔が保たれています。
特別やることが見つからないので、ドアの鍵のサビを落としてクリーニング。
電動ドリルにワイヤーブラシを取り付けて磨いたので楽でした。

ということで2014年も大きなトラブルなく無事に過ごすことが出来ました。
ご覧になって頂いている皆様も良いお年をお迎えください。

2014/12/23

フルロード Full load


画像はスペアパーツ以外ほぼ空荷の状態ですが、先日フルロードでブレーキが限界だったことを報告しました。

成人男性5人に荷物でおおよそ450㎏ぐらい積んでいたかも。
わずか4m強の小型車に5人に加え、トランクにゴルフバック1個と5人分の荷物を積んでしまったことには、クルマに興味がない友人達も流石に驚きの表情。
そして、その状態でも水平レベルは保たれ、コーナーでもアゴを出さない。スピードが出ないのでアゴが出るわけないのだけど。

そのぐらい載せるとハンドリングに関しては、ただでさえ重いステアリングがさらに重く、切るのが億劫になるぐらいです。そんな状態でもさすがにサスペンションは秀逸。ねっとりとトレースするのは相変わらずで、本来の目的なのかもしれません。
つまり、ハンドリング含めた全体の運動性能は大きく落ちるのですが、バランス自体は全く変わらず、さらに乗り心地は全くといっていいほど変わらないというハイドロニューマティックの真骨頂を見たような気がします。

2014/12/20

フランス土産 Parking violation


帰国後二か月してフランスより土産が届いた。
情けないことに駐車違反の罰金振込用紙。

そういえばリヨンでワイパーに注意書きが挟んであったし、レンタカー会社に免許の照会があった。
ウェブからクレジットカードで支払って終了と極めて事務的。
こちらが届いた時点で経過しているので延滞込みで35EUR。
日本国内の違反には加算にならないようで安心しました。

2014/12/14

フェード現象 Brake fade part3


GSも時代背景からすれば小型車として画期的な4輪ディスクブレーキが奢られているが、その後も伝統的にローターの径は小さいものが選ばれ、GSのフロントローター径も馬力、車重共に下回る2cvの1インチアップに留まっている。
私の知るところではXMの時代までの後輪用は特にプアで、常に前輪で制動しているイメージが付きまといます。
圧倒的にフロントヘビーなのがシトロエンなので当たり前なのかもしれませんが、フロントブレーキの消耗の激しさは誰しも指摘するところ。

ましてGS(除ビロトール)はフロント側がインボードブレーキのため放熱の条件としても厳しい環境にあるのは間違いないでしょう。アウトボードにするとキャリパーが上下に加え左右に首を振るので、ブレーキラインからのLHM漏れ対策という意味ではメリットとなったと思いますが。

まあ、GSをフルロードで峠に駆り出すなんてことは特殊な場面ですが勉強になりました。
パッドの状態の確認と念のためブレーキラインのエア抜きは近いうちにやらなければ。

2014/12/13

フェード現象 Brake fade part2


画像はブレーキバルブとフロントディスクブレーキ。
嫌な臭いがしてきた頃には市街地の外れまで辿り着き事なきを得たが、もう1km下りが続いたら途中で休む事になったかもしれない。

その時点で感覚的な制動力は正常時の約50%。
単純に位置エネルギーだけに依存した勾配5%程度の下りでも容易には停まれません。
駅で同乗者4人を降ろした後の車体の軽さには大きな安堵を感じました。
そのあとも100㎞走行し問題なく帰宅。

サーボを介しても、ドライバーがペダルを踏んで発生させる油圧で制動する通常のブレーキでは、その踏力の変化でなんらかのフェードの兆候を知ることができるはず。
ハイドロニューマティックでは既に蓄圧された油圧をバルブで解放しているだけなので、その変化を感じ難い。唯一知るのは制動距離の延長のみです。
気づいたときには停まれずにヒヤリとする場面に遭遇する可能性があることは覚えておく必要があるかもしれません。
また近年のハイドロシトロエンはブレーキを別系統にした事の理解にも。

2014/12/08

フェード現象 Brake fade part1


週末、人生で初のフェード現象を体験した。
旧知の友人達との集まりがあり、意図せず成人男性5人乗車と人数分の1泊2日分の荷物+ゴルフバッグ1つで峠越えをすることに。
楽しい仲間なのですが、ほとんどクルマには興味が無い連中で、旧車だろうがあくまで移動手段。労わってくれる気配はありません。

GSを酷使することには前向きな気分にはなれなかったが、クルマの台数が限られているので先行のクルマに登坂ではスピードが出ないことを伝え標高差700mぐらいを登り切ります。
せいぜい40-60km/hしか出ませんがエンジンは終始調子良く回ってくれました。

問題は下り。ラスト6kmで標高差600mを転がるように下るというルート。
当然意識してポンピングブレーキやエンジンブレーキを多用するのですが、前触れ無くブレーキが焼ける臭いが漂い始めブレーキが効かなくなってきてしまいました。

2014/12/07

ワイパーアームの増し締め Tightening of the wiper arm nut


ワイパーが片方動かなくなったのは単純に取り付けナットの緩みでした。
アームをウインドウに押し付けるばねのテンションが、常にナットを緩める方向に掛かっています。
そうならないように取り付け部がテーパー状になり、さらにアームの位置決めのためスプラインが切ってあるのですが溝はほとんどなりなりつつある。

携行していた12mmのレンチで締めて修理は終了なのですが、ワイパースイッチオフ時って自動的に元の位置にアームが戻るはずだったのでは....?
なぜかマニュアルで定位置に合わせてワイパーをオフにしないといけなくなりました。

2014/11/30

ワイパーの故障 Trouble of the wiper


久しぶりのトラブル。
運転席側のワイパーブレードが動かなくなってしまいました。
モーターは生きているので、リンクか何かかすぐに解消できるでしょう。

ただでさえ私のGSはエアコンレスのため雨の日はすぐに内側から曇ってしまうので、雨粒が加わると物凄く視界が悪い。
おまけにリアのデフォッガーも断線中。(直してもいいが温度差でガラスにヒビが入る可能性もあるらしい。)
したがって雨の日の走行は家族総動員で拭いてもらうことになります。
私が子供の頃も、当時の自家用車にエアコンが無かったので、しょっちゅう拭かされたっけ。

2014/11/23

車載工具 On-vehicle tool


スペアパーツに加え、携行している工具類。
プラスマイナス、ドライバーにニッパー、ペンチ。
とりあえず燃料系、点火系周りでの頻度が高い8㎜~14㎜のスパナと、とんでホイールキャップ用の17㎜も忘れずに。
ホイールナット、ジャッキ用の19㎜はオリジナルの据え付け。
11㎜は結構使うのでボルトを押さえるのに2本あってもいいかもしれません。
13~14㎜はオルタネーター回りにやや大きめなナットがあるのと、ホイールキャップを回すのに17㎜も必要。
これらは100円ショップで揃えた安物ですが携行するには用途を満たしてくれます。

フラグレンチや応急処置用のテープや針金や新聞紙もまとめております。
ガレージツールがミリとインチ、BSWと混沌としている中で仏車はミリ規格で通じるのがありがたい。

2014/11/08

LHMポンプ Hydraulic pump


上を向いていて絞められなかったクランプをなんとか緩め、下から絞められるように180°回転させた。
このタイプのホースクランプはいろいろな箇所に使われていますが、しばらくするとバンドが伸びるのかねじそのものなのか緩んでしまいます。LHMが滲んできてしまうので増し締め。
シングルピストンタイプのGSのハイプレッシャーポンプでは脈動が激しいので、そのせいもあるかもしれません。

DSではベルト駆動のスワッシュタイプだったり、後にはロータリー式になったりと、なぜか一貫性がないのが興味深いところ。
GSでは他のレシプロエンジンの搭載が検討されておらず、ロスが少ないエンジン一体式のポンプが選ばれたのでしょうか。CXでは当然いろいろなエンジンバリエーションが検討されたでしょうし、BX以降はエンジンをプジョーなどと共有する事情からベルト駆動の方が汎用性があったとは想像します。
効率の面ではどれが優れているのかは、すいません。わかりません。

2014/11/02

燃焼状態 Fuel-air mixture


現在のスパークプラグの状態。
以前真っ黒にカブっていたのと比較すると差は明らか。
いろいろなセッティングで乗り比べてみた結果では、進角と混合気は良好な状態と判断できます。

この程度まで混合気を薄くすると、夏でも一発始動ということはありません。
スロットルをポンピングしたり、多少チョークを引いたりといくつかの儀式が必要なります。

2014/10/26

スピーカーグリル Speaker grill


日本では70年ごろからHIFIオーディオブームが起こったことで、カーステレオにも拘りを持つ人が増えた時代にGSの時代も重なる。
したがってリアシートの後ろの広大なスペースは立派なスピーカーが置かれ、後列車から見える、パイオニアやらケンウッドなど大きなロゴがある種かっこ良いとされていた事と思います。

私は、(仮にレスサスみたいのに乗っていれば別ですが)クルマでの音楽は割とどうでもいいと思っているので、入手したGSに雰囲気を壊さない控えめな埋め込み式の2wayフルレンジスピーカーx2が収まっていたのはラッキー。
配線がステレオになっていたので、以前のオーナーがステレオ式の再生ユニット、アンプと共に鳴らしていたと想像します。

ただ、グリルがシルバーのリングに黒のステンレスメッシュという、GSからすればいささかモダンな、いかにも80年代のグリルだったので、メッシュを外しクルマの内貼りに近い茶色のサランネットで張り直すという細工を加えました。
純性ラジオはモノラルなので、フロント1、リアx2という3スピーカーをおおよそのインピーダンスで並列、直列に配線を引き直しています。

2014/10/20

帰国


画像はシャモニーのボソン氷河。
主にフランス、ドイツ、スイスと1800kmをレンタカーで走り昨日帰国。

軽油の値段も上がっていて1.35EUR/Lぐらいします。
ほとんどの行程は高速道路での移動でしたがアウトバーンは無料。オートルート区間が35EURぐらい。スイスは年間通行券が必要でミュルーズとバーゼルの国境で40CHFを支払い購入。
正に通行税として、豊富な観光資源に外貨を依存しているスイスの国策が反映されているのだと思います。

スイス区間が無ければさらに割安感は増す訳ですが、それより日本以上の燃料の高騰ぶりに驚きました。
まそんなこんなで無事に戻って参りました。

2014/10/19

街で見かけたクルマ Peugeot 305


画像はリヨンのノートルダム大聖堂に向かう坂道に停まっていたプジョー305ブレーク(おそらく後期型)。正規輸入が無かったとのことで私は初めてみました。

9日間でフランス、一部ベルギーを横切りルクセンブルク、ドイツ、スイス、再びフランスに戻ったが、C5があれだけ走っているのに係らず、印象として古いハイドロシトロエンはほとんど見かけることはなかった。
XM、BX、CXはそれぞれ1台づつ。Xantiaは15台ぐらい見たかもしれない。
(DS、GSは結局ゼロで、なんとC6もゼロ。セレブ専用?)
同じ世代の205や405の現存率からすると寂しい限り。
あちらでは趣味でなく実用ベースでしょうから、油は漏れるし、ストラットは抜けるし俺は古いシトロエンなんて乗ってられんと思うのかも。

さて、フランスよりはスイスの方が文化財として扱う土壌があるようでベルン(バーゼルだったかも)で綺麗なプジョー504クーペとすれ違うことができたのは一番の収穫でした。

Autoroute


スイスでマッターホルン登山(鉄道で)の後、再びレンタカーでリヨンを目指してフランス入り。
オートルートの途中立ち寄ったサービスエリアでは軽食の他にちょっとした自動車用品も置いてあります。

さすが本国フランスなのでLHM+も常備。
ただし値段は8.75ユーロ/1Lなので決して安くはありません。
ワインなどのアルコール類も高速道路のサービスエリアで買えてしまうところが凄い。

2014/10/16

フランス国立自動車博物館 Cité de l'Automobile


念願だったミュルーズの国立自動車博物館。
特に1890年-1930年ぐらいのビンテージカーが充実してます。
合併前ベンツにメルセデス、もちろん地元のプジョーにブガッティは圧巻の展示。
フェラーリ、ロールスロイスと超弩級の高級車がメインで若干敷居が高いかも。

どちかというと等身大のクルマが好みなんですが戦後のモデルはプジョー403、404にシトロエンでは2CVやDS、SMの展示がありました。
クルマ好きなら一度は訪れるべき場所ではないかと改めて感じます。

アウディの工場見学 AUDI adventure tours


ネッカーズルムのアウディの工場見学に。
写真は同アウディフォーラムに展示してあった前身であるNSUのヴァンケルスパイダー、GSビロトールの遠縁。
(工場内は撮影禁止のため)

見学はアルミボディのプレス、溶接、シャーシ、ボディの合体ハイライトから内外装のアセブンブリーまでの工程。
時間の都合でドイツ語のラウンドに参加してしまいましたが、この時は我々家族他にジャーナリスト1名だったためドイツ語に加え英語もサービスしてくれました。

プレスラインの大迫力に加え、個人的にはパーツ毎に割り振られたニックネームや輸出品?のKANBANシステムを丁寧に説明してくれたことに興味を覚えます。

私の英語力での通訳で子供達がどれだけ理解してくれたかは分かりませんが2時間フルに社会勉強を。
アウディネッカーズルムのHPより誰でも予約可能です。(大人7EUR)

2014/10/15

マンハイム 技術博物館 Mannheim TECHNOSEUM


パリで名所を巡って2日過ごしたが、結局GSには1台も遭遇しなかった。BX、XMですら見ない。
ましてあれほどのアイコンである2CVもモンマントルでのイベント走行と思われる2台しか見ていません。

そしてドイツではマンハイムの技術博物館に。
紡績、印刷、光学などのドイツの産業の歴史に加え、子供向けに自然科学を体験できるコーナーが充実。
そしてもちろん鉄道や自動車も展示されていてファミリーで楽しめる場所でした。

アウトバーン Autobahn


パリでレンタカーを借り(頭痛が痛いのごとく意味がへんですが)ルクセンブルクで一泊の後にドイツへ。
初のアウトバーンですが、無料なので混んでいたり、カーブでは速度制限がかかったりそれほど連続した速度無制限区間は長くありません。

条件がよければ本線140km/h、追い越し車線が160km/hぐらい。
180+km/hまで出してみましたが慣れないので疲れます。巡航では140km/h程度がちょうどいい。
やっぱりドイツの連中は飛ばすし、急遽割り込んできたトラックなどで急ブレーキの機会も少なくないです。

クルマが生まれた土壌って大事でドイツで乗るならやっぱり馬力があってブレーキがしっかりしたクルマが必要なんでしょうね。
ちなみにレンタカーは欧州フォードのフォーカス派生モデルのC-MAXというもの。
ファミリーモデルで若干足回りはアウトバーンには柔らかいかもしれませんがパリの石畳では充分に優れた乗り心地を提供してくれたと思います。

2014/10/12

古物marche

朝の古物市でキーホルダーを入手した。
水中花のような、ロゴがクリアの樹脂に飲み込まれているものは希少価値が高く、シトロエンやプジョーの旧ロゴで25-50ユーロしていました。
まあネットでもそれなりに見かけることありますけどね。
クルマ関係の出店がそもそも少ないこともありますがGS関連はひとつも見当たりませんでした。

2014/10/11

Peugeot VA 1905


たしか数年前オープンしたプジョーのシャンゼリゼのアンテナショップ。
かなりの人の出入りがあって人気を伺わせます。
近くのメルセデスベンツやトヨタよりかなり賑わっているのはフランスのメーカーだからでしょうか。
1905年のtype VAと508他、コンセプトカー展示がありました。

縦列駐車 Parallel parking


パリのありがちな風景。
お決まりなので一応。
平坦路ではサイドブレーキを引かずにニュートラルで停車しているのでやさしくバンパーで押してこじ開けると聞いていましたが、興味があって覗いたところ、みんなサイドブレーキは引いているしギアも入れてパーキングしてますが・・・。
どうやってでるのでしょう。

2014/10/10

Paris 到着 now


 パリに到着した。
現地時間は10月10日AM7:00。
緯度が高いため外は真っ暗で寒い。

TOTALのガソリンスタンドだけでも日本人には珍しい。
やっぱりフランスも燃料価格が上がってます。

2014/10/05

スピーカーの再インストール Reinstallation of the speaker


外されていたオリジナルスピーカーの場所にスピーカーを再設置した。
電気街のスピーカー専門店で、比較的しっかりしたアルニコ磁石の小型の2wayフルレンジスピーカーを選びましたが、中古品で400円程度で購入できました。

本来はダッシュボードに直接ボルト、ナットで固定していたと思われますが、格子状のカバーグリル背面のクリップが外れないので無理にやると破損の可能性大。
思案の結果、丁度その部分下の空調用ダクトにある台座状の突起に強力両面テープで固定しました。

2014/10/04

ラジオの復旧 Wiring of the radio


以前行ったラジオの復旧。
電源が入らなかったオリジナルのラジオを使いたいと思い調べたところ、一時期は別のオーディオが使われていたのか、アンテナ線と電源配線、スピーカーの配線が切られているだけ。

おおよその検討で配線を引き直すことでオリジナルのレトロなラジオが使えるようになりました。
夏場は窓全開のため騒音で音楽は楽しめませんし、私にはAM/FMラジオさえあれば音源としては充分。

困った点は常時電源がきており(おそらくオリジナル仕様)、イグニッションOFFでもスイッチ次第で電源が入る仕様で、うっかりスイッチを入れたままボリュームが絞られた状態で放置しバッテリーをあげてしまったことがあります。
以後、降車の際はラジオのスイッチを確認するのが癖になりました。
いっそのことイグニッション電源線に引き直すのもいいかもしれません。

2014/09/21

リンクロッドLink rod


リンクロッドのチェック。
ナット径が10φと12φなので79年頃まで使われた、純正パーツナンバーではGX2043501Aという部品。

ボールジョイントのガタはハンドで動かしたぐらいでは分からない事の方が多いと思います。
ただアッパーアーム側のジョイントが容易に動くので緩い印象があり、とりあえずラバーブーツを外しグリスを詰め直しますが、状態は悪くないよう。

再び組み直しテスト走行すると、荒れた路面でコツコツと鳴る症状は出なくなりました。
単純に組み付けが緩んでいただけなのかと疑心暗鬼。パーツ供給も潤沢ではないようなので、この状態でもうしばらく様子を見ることします。
ただしステアリングの切り返しでゴリッと鳴るのは変わらずなのでステアリングラックインナージョイントは要交換です。

2014/09/20

異音の特定 Identification of the noise


再び左側の足回りのガタの特定に入った。
本来はまっさきに疑うべきでしたが、そう遠くない過去に交換されているはずなのでスタビライザーのリンクは後回しにしていました。
最近、段差の度にコツコツという聞きなれた音に変化してきたので、これはリンクロッドだなと当たりをつけて外す。
このままだとロールの度にロアアームとスタビライザーが接してしまうので軍手でカバー。
この状態で試乗してみます。

思った通りリンクロッドに原因があるようで、外した状態ではコツコツといった音はでません。
交換してからそれほど時間が経ってないはずなんですが。
少なくてもアッパーとロアーのボールジョイントは異音の原因として除外できます。

それと左のステアリングラックインナージョイントも若干音がでてるかなという感じ。
とりあえずボールジョイントの状態をチェックして元に戻し再び様子を見ることにします。

2014/09/15

フィラーホースの修理 Filler neck repair


バンパーをはじめ樹脂が部品の大半を占めるようになったのはいつ頃か。
現在ではかなり耐熱性の樹脂が開発され益々需要は高まり、軽量化に貢献していることと思います。

70年代の樹脂パーツの耐久性はやっぱりまだまだで、経年があることももちろんですが、多くのパーツに硬化や変形、破損が見られます。
私のGSのフィラーホースにも亀裂が見られたため修理しています。ねじ穴から亀裂が入り、ホース内部まで回り込んでいました。
フューエルキャップを受ける、見えているリングをねじで外しエポキシ接着剤で亀裂を埋めるように接着。
しばらく使っていますが、耐ガソリン性も大丈夫なようです。

エキスパンションタンクの修理と同じく臭気から修理を思い立ったのですが、ひどいと雨水が混入し、始動不良や最悪の場合はウォーターハンマーでエンジンを壊すそうなので侮れません。

2014/09/14

バンパーコーナーの交換 Replacement of the bumper corner


若干の凹みがあったバンパーコーナーを交換した。
交換には外から見えているボルトとエンジンルーム側からモナカ構造のボディにサービスホールが開いているので、その奥のボルトを回せばよい。

鉄板をプレスで成型していると思われ、なるほどセンターとコーナーで3分割にした方が生産上都合が良さそうです。
もっと重要なのは、このようにぶつけたり、こすったりした際に簡単に交換出来ること。
海外からの送料(60ユーロぐらい?)別にすれば現在でも数千円、30分の作業で元通りになります。
現在のペイントされた一体成型のバンパーでは、ひとこすり数万から十数万円するかも。

同世代の欧州車を探してもあまり多くない、このようなバンパーをシトロエンが採用したのは、デザインと交換の容易性を考えてのことと思います。
ただし万が一、人をはねたら鉄むき出しのバンパーは凶器となるでしょう。
歩行者の安全を考えるとこれからのクルマへの採用は難しいですが、樹脂でも3分割式にしたら接触の機会の多いタクシーや商用車に採用するメリットは充分にあるのでは。

2014/09/07

携行スペアパーツ Spare parts


私のGSは足として日常利用の上、家族も乗せるので路上で停止なんて事態は絶対に避けなければならないし、まして準備不足によるトラブルは少なくても笑い話になりません。

ということで突然死が起こり、エンジンが始動できなくなる可能性のあるパーツは携行しております。
オルタネーター、デスビ、イグニッションコイル、プラグがあればとりあえず点火系は万全。
ローターとキャップもスペアあり。タイミングライトとフルトランジスタユニットも一応。

キャブレターのトラブルで一番困るのはオーバーフローでしょうか。
こちらもフロートとニードルバルブのスペアを持っています。
他はヘッドライトバルブ。
オルタネーター用のVベルトはたまたま寄ったホームセンターで期間特価2割引きだったので合うものを買っておいたものです。

2014/09/06

点火時期調整 Ignition timing

デスビを外したら点火時期調整です。
ローターの向きは、180°の位相がクランク360°に相当するので、特に意識しなくても1番か3番シリンダーいずれかでタイミングが得られます。

1220エンジンはフライホイールにタイミングマークと、エンジン側に角度目盛りが着いているので簡単。
私はポートバキュームで進角させているので必要無いのですが、本来マニホールドバキュームからのホースは外して調整です。

車両左側に立って手前にデスビを回せば遅角、奥に回せば進角。
感覚的には1cmデスビを回すと20°ぐらいタイミングが変わる感じですので、最後は0.5mm単位の調整が必要。

私は規定値の10°BTDCから進め、ベストから若干のマージンをもって詰めた結果15°BTDCでセッティングしてますが、気温36℃でもノッキングは起きていません。
そのままで車検の排ガス検査もクリアしてます。ちなみにレギュラーガソリン。
遠心進角が働くとエンジン回転数1800rpmで全進角33°に相当するのであくまで自己責任。環境対策としては逆に遅角の方向が正しいです。

2014/08/31

ポイント調整 Contact breaker


予備であるポイント式のデスビですが、メンテナンスしておきます。
コンタクトブレーカーとキャパシターは新品に。
ギャップは0.45mmに調整し適正化を図ります。

左バンクのカムから点火時期を読み取っているGSでは簡単な作業ですが、これが2cvだと一苦労。
OHVなのでクランクから点火時期を読んでいたはずです。
したがってコンタクトブレーカーやキャパシターを交換するにも、たしかクーリングファンを外す必要があるのではなかろうかと。

ちなみに右バンクのカムは機械式の燃料ポンプを駆動していますが、GSのように燃料系と点火系を出来るだけ離して設計することは結構重要で、海外の番組Wheeler dealersで50年代のシボレーの試乗中に火災に遭遇したのはまさにキャブレターとイグニッションコイルのレイアウトが近かったため燃料にリークしたスパークが引火したためだったと記憶しています。

惜しいのはオルタネーターの位置で、エアポンプがある日本仕様のGSでは非常にキャブに近い
もし火災につながるとしたらオルタネーターのショートからの引火ではないかと思ってます。
オルタネーターの取り付けや特にB+の配線は注意する必要があります。

2014/08/30

フルトランジスタ点火システム Ignition system test


点火システムはlumenitionの光学式フルトランジスタユニットに交換されてます。
ご覧のように気筒分のウイングがピックアップ部のレーザー光を遮断した信号をパワーモジュールを通じてイグニッションコイルに送るシステム。
機械式接点が無いのでメンテナンスフリーと信頼性に貢献してます。

ただ弱点があって、万が一ピックアップやモジュールが故障すると修理が困難で始動出来ない。
配線次第で簡素なポイント点火に戻せるセミトランジスタ方式の方が汎用性、復旧に優れるメリットがあります。

従って万が一に備えデスビをもう一つ用意し、オリジナルのポイント点火方式でテストを行いました。
始動性やパワー感に差が出るのかなと思いましたが特別な差はありません。
そういう意味でポイント点火も現代で充分に生きるシステム。
旧車の日常利用にあたりバックアップのシステムを携行しておくことは重要と考えています。

2014/08/24

ロアアームブッシュ Lower arm bush


異音の特定は消去法。
というのもロアアームブッシュ交換は早期に済ませております。
Aアームといっていいのかわかりませんが筒の両側からブッシュが圧入されている構造。
したがってそのままではプレスで押し抜けないので一方のフランジ部分を切断するか、なんらかの方法で引き抜くしかありません。
本来はリーマー状の特殊工具で引き抜くようですが、あまりお勧めできない方法で抜きました。
あとはアームのピボットボルトがほんのわずかに長くボディと干渉するので、ボルトを削るか、ボディ側を凹ます必要があり。

画像で見られるように、おそらくはハイドロに対するアンチシンクジオメトリーのため、アームが前方に角度が付き爪先立ちの状態であることが分かります。
そのための弊害といえる突き上げ対策に比較的コンプライアンスの大きめのこのような流体ブロックが使われたのではないかと推測。
まあどんなクルマでも10年ぐらいでダメになってしまうでしょうが。

2014/08/16

ドライブシャフト組み立て Axle reassembly


CVジョイントの組み上げを紹介できればよかったのですが、私が反対側のドライブシャフトを外してナックルとともに組み立てている間に弟が元通りにしてくれていました。(笑)
あとはブーツを被せるだけなのですが、径が合っていない分割式のブーツも交換しなければなりません。
と言ってもハプニングからの急遽の作業なので当然手持ちがないのですが、こちらのHPに汎用品の紹介があったことを思い出しました。
旧式のマーチやファミリア、ピアッツァ用と互換があるようで、最寄りの業販メインの自動車部品店の通常在庫からその日のうちに入手。
シャフトの径、カップの径共にジャストでした。
紹介頂き大変助かりました。ありがとうございます。

さて左右入れ替えたドライブシャフトですが、左側の異音は消えてません。
原因はドライブシャフトでも、同時にチェックしたベアリングの可能性も低いよう。
消去法でいくと、タイロッドエンドかインナージョイントを疑い始めました。

2014/08/09

サスの圧力抜き Bleed screw


サスペンション、ドライブシャフトを外す際に大事な工程があります。
メインアキュームの画像に見えるブリードスクリューを緩めて油圧を解除すること。

面倒な作業のようですが、ばね式のサスペンションではスプリングコンプレッサーでばねを縮める工程に相当する(場合によってはダンパーも外す)作業を12mm(だったかな)のねじを回すだけで行うことが可能。

GSではドライブシャフトを抜く際に、サブフレームとのクリアランスがわずかな上にアッパーアームとの干渉があるので油圧が抜けていないと困難になります。

(足回りの)整備性はハイドロニューマティックがもたらした副次的なメリットとなります。
あくまで複雑な油圧系が正常であるならばですが。

CVジョイントの分解洗浄 Constant velocity joint overhaul


アウター側のCVジョイントの分解洗浄。
機械マニアなら工作の精度の秀逸具合だけで飯が食えそうなほど。

カップ、ボール、スパイダー、カラーと分解したものを灯油で洗います。
それぞれにはパーツが接触したと思われる若干の筋状の痕や熱による変色も見られますが、変形やガリ傷も無く経年からすると素人目線では比較的良い状態にあると思います。

FF車の革新技術である、このバーフィールド型のCVジョイントが市販車に搭載されてから数十年。
未だに主流の技術であり、かつ生産当時のものが問題も無く現役であることに感心します。

2014/08/03

CVジョイント強制分離 Unintentional separation of the constant velocity joint


プレスを加えていくとバキンと外れました。
なんとアウター側のCVジョイントもショックでサークリップが外れ強制的に分離(笑)

異音の特定のために左右のドライブシャフトを入れ替える予定のみでしたが、ハプニングのため急遽良品と思われるこちらのドライブシャフトを分解洗浄することにします。
GSの整備マニュアルによるとアウター側のバーフィールドジョイントはやらないようですけど、こうなってしまってはやらない手はない。

まずはハブに嵌合するスプライン部分。
真っ黒に炭化したグリスか何かがガッチリこびり付いているのでこじった上で磨きをかけます。
これは抜けない訳だと納得の状態。

2014/08/02

ドライブシャフトを抜く Disassembly of the drive shaft


ナックル上下のボールジョイントをナットで外し、タイロッドエンドを切り離す。

ベアリングにプレス圧を掛けたく無いのでハブを押さえられればいいのですが、曲がりそうなので仕方なくナックルで押さえてます。

後はネジ山保持のためナットを面一にしてシャフトの頭からプレス圧を加えていくのですが、簡単に抜けません。
かなりの固着があるようです。

2014/07/27

スペアタイヤのホイール塗装 Repainting of the spare wheel


エンジンルーム内にいろいろ手を加えていたらスペアタイアのホイールの傷、サビ、汚れが気になったので、いつものように磨いてから塗装した。

オリジナルのペイントはもう少しグレーがかったシルバーでやや黒っぽい。
そしてわずかに黄色が入っている感じ。クリアー塗装の変色かもしれませんが。

GS乗りにとってスペアタイアを何処に置くかは結構悩む点です。
私の乗り方ではエンジンルームに置いても熱害の兆候は見られません。
ただハンドリングはかなり変わる印象があって、トランクに置いた方がノンパワステのステアリングが明らかに軽い。

衝突の際にタイヤに衝撃を吸収させるためのエンジンルーム設置だそうですが、万が一これがバルクヘッドを突き破り居室に飛び込んでくるかもしれないと思うと私は鵜呑みにできません。

2014/07/26

オルタネーターのテスト Checking the Alternator


さてICオルタネーターに換えてのインプレッション。
これまでアイドル中に14.4-14.8Vぐらいで振れていた電圧が14.2-14.3Vで安定。
信号待ちなんかではヘッドライトの明るさも安定しました。
まあこれは元のレギュレーターに問題があったのだと思いますが。

また発電負荷が高まると抵抗に負けてアイドル回転数が下がる(ブレーキランプOnで-50rpm、ヘッドライトOnで-100rpmという具合)傾向にあったが、これは変わらず。
もう少し高効率かと思いましたが、必要な出力に対する必要な磁界=回転抵抗は物理的に変わらないことを証明したようなものです。

デスビのバキューム進角をマニホールドバキュームに繋ぎ、排ガス対策で使われていた電磁バルブ、リレーを使いライトOnでアイドルアップをすることも不可能ではないですが今のところこのまま。
停車中は車幅灯まで落とした方が、負荷軽減ですしもちろんエコに繋がるでしょう。

一番のメリットとしては元のオルタネーターをスペアとして持ち運べること。
そして何より手に入り易い国産品の設置についてここで共有出来たことでしょうか。

2014/07/21

オルタネーターの配線 Alternator wiring


ICオルタネーターの基本的な配線は2本。
B+はスターターモーター+経由でバッテリーの+に繋ぐのはこれまでと同じ。
もう1本はIG、つまりイグニッションでオンできる+線を導く必要があります。
ちなみにE-アースはボルトオンした時点でボディーに流しているので配線は不要。

過去に各配線にラベルをつけているのでIG線を見つけるのは困難ではありません。
不要になったレギュレーターへのIG線を、これまでオルタネーターコントロールに使われていたF線、フィールド配線に短絡させます。
こうすることで元のハーネスをそのまま生かすことが可能。
つまりオリジナルのDucellierのオルタネーターに戻す際は短絡線を外しカプラを差し込み、オルタネーター側でB+、IGからFに差し替えるだけです。

2014/07/20

国産オルタネーター設置 Alternator fitting


国産(DENSO31400-76G40)のオルタネーターの設置に成功した。

①ICレギュレーター部とキャブレターの干渉を回避するため取り付けベース部でワッシャーでスペーサーを作り9.6mm前進。

②元の取り付けボルト、オルタネーターはM9(DENSOはM10)という珍しいサイズなのでスリーブを入れM8ボルトが使えるように変更。

③元のオルタネーターの取り付け部は6時、1時なので、国産オルタネーターの12時をステーに合うよう1時から1時半の位置で固定できるようプレートを追加。

④ファンシュラウドを部分切除しオルタネーターボディとの一部干渉をクリア。

ファンベルトもそのまま使うことができ、当初の目論見通り基本的に車体側、オルタネーター本体共に無加工で取り付けが可能でした。
これでいざという時は路上でもスペアとなった元のオルタネーターに復帰できます。
思考錯誤しながらでしたが2時間、ホームセンターにあるパーツで1000円ぐらいの作業。
後は配線とテストが必要です。

2014/07/19

吸気管の交換 Re-deployment of the intake system


こんなふうにサビサビだった吸気管周辺を交換と塗装で綺麗にした。
シルバーに塗装したものの見かけますが、私は黒を選びました。
インマニを外したのでオイルクーラーのフィンを清掃し、EGRバルブも以前に詰まりを清掃し使える状態にしておいたストック品と交換。
作動させてやるとアイドルが不安定になるので働いている証拠でしょう。
ところでキャブベース下部のドレーンからエア吸いっぱなしなんですけどいいんでしょうか。

オルターネーターのフィッティングに兼ねてついでのつもりでしたが、結構大変な作業でした。
労の割には機能に関係ないばかりか、エンジンフードを開けない限りは作業内容は全く分からない。
完全な自己満足。

2014/07/13

サビ落とし Remove the rust


オルタネーター交換を機に吸気系周辺をクリーニング、塗装しようと思いたち、エンジンシュラウドの上面とキャブヒーター管の錆を落とした。(画像は作業中)
錆もごくごく表面的なのでヤスリで荒削りしてからスチールウールで磨いていきます。
以前、ストック品を再塗装していたインテークマニホールドとまとめて交換しリフレッシュしようと思います。

2014/07/12

オルタネーターのブラシ DENSO 31400-76G40


中古品の現状理解のため背面のパーツを分解、清掃。
レクチファイアはそのままですが、鉄粉(カーボンかな)が飛散しているブラシとICレギュレーター部を外します。

ブラシの磨耗からすると走行5万キロ前後でしょうか。
単純にブラシの残りからすると私の乗り方からは後40年は持ちそうで私の寿命の方が先かも。
先にベアリングやレギュレーターがダメになるでしょうが。
特に接点は念入りにクリーニングして戻しました。

2014/07/11

オルタネーターを入手 Alternator mounting strategy


交換用のオルタネーターを入手した。(画像右側、左はオリジナルのDucellier)
スペースが限られていて、フィッティングできるか分からないのでとりあえず中古品を。

やっぱりこの辺りは国産でしょうということで軽自動車用のものから選択。
型番はデンソーの31400-76G40、90年代のスズキがVベルトプーリー仕様。
IC式50AでオリジナルのDucellierより出力は2割増しですが、サイズはむしろ若干小型です。
ただIC部分の出っ張りがキャブレターに当たってしまいます。

クランクのプーリーがダブルになっているのでフロント側のプーリーに掛けることで全体を約10mm前に出せばキャブをクリア出来そう。
載ることが分かればこれをエクスチェンジにリビルド品が手に入ること、故障の際には旅先でもDucellierに戻せることを条件にオルタネーター、エンジン側のステー共に無加工で取り付けなければ意味がありません。
搭載できればチリル式レギュレーターの不安から解放され、安定した電圧が得られるはずです。

2014/07/06

シュラウドの加工 Work of the shroud


エアポンプを外したところから冷却風がエンジンルームに漏れてしまうのでファンシュラウドを加工しました。

ポンプを収めるための日本仕様か、この時期のファンシュラウドの上部は前面に見える8mmのボルトを緩めるだけで簡単に外せます。

塗装済みのアルミ板0.5mm厚をポンプが収まっていた場所を覆うように切り出し、ドリルで2箇所穴を開ける。
後にこちら側にオルタネーターを載せ替える可能性もあるので簡便に外せるよう蝶ボルトで固定します。

モウモウと吹きあれていたエンジン"ルーム"への送風は治まり、多少なりともエンジン"シュラウド"内に導風効果は高まったのではないかと期待しています。
500円ほどの工作でした。

2014/07/05

エンジン その4 Engine part4


GSとBXのエンジン搭載位置の比較。
全体的なサイズ、プロポーションは良く似た2台ですが、エンジンの形式がその成り立ちを根本的に変えています。オーバーハングに置かれたGSのエンジンはトラクションが良くかかり、サスペンションの設計に余裕を持たらした反面、どうしても鈍重なステア特製にならざるを得ません。

フロントアクスル上に横置きされたBXはエアコンなど補記類の設置、軽快なハンドリングなど大きなメリットを生み出した反面、横方向スペースの制約からかストラットとなり一部のパーツに大きな負荷を掛けることになりました。

GSのエンジンレイアウトが優れている点は音と振動。
絶対的にはたいした遮音がされていないため静かではありませんが、音源が遠くにあるためこの時代の大衆車と思って乗ると予想以上にうるさくない。またステアリングに伝わってくる振動もトルクステアも無く、高級車然というか縦置きのメリットが感じられます。

パワーや軽快感、空調などGSのネガの多くを潰すことに成功したBXですが相対的にエンジンがキャビンに近く後方排気を採用したため、騒音のほかに電気系統に与える熱害も新たな問題として現れてきました。

2014/06/29

ハーネスの養生 Cover of the harness


束ね直したハーネスをチューブでカバーしました。
点火系やライト類のメインハーネスはコルゲートチューブで覆う。
オルタネーターからのプラス線がオイルクーラーの上を通っていたので取り回しを変え、スターターモーター、バッテリー(+)と繋ぐラインは赤いスパイラルチューブでカバー。

整理が命ですみたいな現代のアウディのエンジニアなら卒倒するほどゴチャゴチャしたワイヤー、各ケーブルの取り回しですが、これでも空冷だったりエアコンが無い分シンプルです。